今日は夏フェスの話でもしようか。
ライブハウスの人間からすると夏フェスの影響というのは無いとは言い切れない。
自分達のお客さんがそっちへ流れちゃうんじゃないかと敢てその日を避けてブッキングしたがるバンドも多いからね。
実際には数字的影響は殆ど無いのが毎年の結果なのだがイメージとしてそう思うのは仕方が無いかもしれない。
だけど日本の音楽シーン全体の事を考えると毎年10万人以上の人を集めるというのはやはり素晴らしい事だと思う。
だからそんな夏フェスに出演する事をバンドの一つの目標に掲げるのは間違っているとは全然思わない。
ところで、最近某フェスで一般投票で無名のバンドでも出演出来るようにしようという試みが行われている。
これはチャンスだと沢山のバンドがエントリーするのは当然だ。
ここまでは別に異議など何も無い。
ミュージシャンが少しでも大勢の人の前で演奏したい、歌いたいと思うのは当たり前だからね。
だが、その投票の仕方には非常に納得出来ないものがある。
同じ人が毎日票を入れても良い事になっているし、もし同日だったとしても別の携帯やパソコンからならO.Kというふうにもなっている。
という事はネットカフェなんかに行って一人で10台のパソコンから投票すれば10票という事になってしまう。
これを10日間やれば本当は一人なのに100人が投票したのと同じ事になってしまう。
そんな事する奴居るのかと思うかもしれないが実際に大勢の人がやっているのは事実なんだ。
この時点でもう駄目だろ?
それでいて1位から数えて上位何バンドというのが出演決定というわけでもない所がまたもや中途半端だ。
何百位かに入ったバンドを今度は審査員が審査して決定するという仕組みだ。
これじゃあ、一般人の意見なんか最初から当てになりませんって言ってるみたいだし少しでも裾野を広げてフェス自体の注目度を上げようというのが意図なのかと思われても仕方が無い。
それなら応募の段階で審査員がチェックしてバンド数をぐっと抑えてから投票製にした方が未だましだと思うよ。
そこにバンドや音楽に対する愛は有るのかと疑問に思う。
それでもバンドはシステムに問題が有ると知りつつも少しでも可能性があるのならと純粋な気持ちで応募をするわけだ。
いいのか?これで?
もっと厄介なのはここに組織票が存在している点だ。
それも宗教絡みときているからどんどんおかしな方向へ行きそうだ。
そこら辺の幾つかの不備を堂々と主張した審査員が一人居た。
骨のあるロックな人だ。
ロッカーはやはりこうじゃなきゃいけない。
彼が来年も審査員を続けると言うのなら期待は大いに持てるような気がする。
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