どうやらバンドマンの平均年齢は確実に上がっているようだ。
今日、他のライブハウスのスタッフと話していてこれはもう間違いないと確信した。
高齢化社会に移行するにはちょっと時期が早いようにも思うが別に悪い事とは思わない。
高齢化と言っても永ちゃんみたいに還暦過ぎてもというわけじゃないが何れそんな時が訪れると言っても可能性が無いわけではないように思う。
以前20代だったロック界の平均年齢は既に30代へ移行したと言って良いだろう。
ロックはやっぱり人生でもあるわけだから世の中を知る前にロックだぜって吠えても説得力って意味でも分が悪いのは致し方ない。
ある程度世の中を見つめる事が出来るようになってそれでいて勢いのある30代っていうのはもしかするとロックの適齢期って言っても良いのかも知れない。
うちの店が出来た頃は完全にバンドブームのど真ん中で毎週日曜日に原宿で行われていたホコ天なんかに行けば数百バンドが演奏していたもんだ。
大袈裟に言っているんじゃないよ。
本当に数百バンドがずらっと並んで毎週、野外ライブをやっていたんだよ。
その9割以上がおそらく10代、20代のバンドだ。
今、想えば曲によって振りの付いていたバンドが多くてそれをファンの子達全員でやっているから結構、異様な空気ではあったよ。
そうやってファンの獲得合戦を行っていきなりライブハウスでワンマンなんていうのは珍しい事じゃなかったもんな。
確かに自分の好きな事をやって人気者になるのは全然悪い事とは思わないけどそれが音楽っていう人に何かを与える世界で簡単に伸し上がっていける程、世の中は甘くは出来ていないのは当たり前だ。
下手糞で音痴だろうとファンが多けりゃ金になるってんでそんなバンドにハエのように集る大人がわんさか居たのは結局自分達の業界の将来の事等どうでもいいという姿勢の証だったんだと思う。
じっくり土台を固めていけば素晴らしいバンドになっていたかもしれないバンドもそんな中で食い荒らされていったのは、やはり真っ当な状況とは思えなかった。
そんな時代と比べれば今の方が全然まともだよ。
やっと実力勝負の時代が訪れつつあるって事なんだろう。
この好機にどれだけ音楽に対して愛情の有る取り巻きが居るかどうかでこの世界は大きく変わっていくような気がする。
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