強烈に熱いな。
群馬では38.9度だってさ。
それってあとちょっとで40度じゃないか。
流石に気温40度っていうのは経験した事ないが夏らしくていいんじゃないのなんて事は気安く言える状況でもないみたいだな。
もうこの暑さのせいで何人も死んでるしね。
ロシアも今、130年間の観測史上最高の猛暑に見舞われているみたいで大勢の人が死んでるらしいぞ。
でもちょっと興味あるな、40度って。
だってこの歳になるまでそんなの体験した事も聞いた事も無いからね。
体温より暑いけど熱めの風呂程じゃないって事だろ?
そんな事でわくわくするのは俺位なのかなってそんな話をしても面白くも何とも無いよな。
だけど、皆は俺位の年齢の者からすると随分楽をしている事になるんだぞ。
なにしろ俺が子供の時はエアコンなんて無かったんだから。
暑さを凌ぐ道具と言えば扇風機とうちわと風鈴ぐらいのもんだからね。
ああ、あと水風呂っていうのがあったな。
知ってるか?水風呂って?
入った事あるか?
サウナなんかに行くと有るみたいだけど昔は夏の暑い日なんかは家庭で水風呂に入ったもんなんだ。
いいぞ、冷たくて。
準備運動しないで行き成り浸かって心臓麻痺で死んだ人がいたくらいひやっとして気持ちいいもんだ。
普通、夏の暑い日に風呂に入ったら出た後も暫く汗が出っ放しだろ?
でも水風呂なら汗なんか出ないでさらっとしてそれが持続するんだよ。
こういうのも昔の人の生活の知恵みたいなもんなんだろうな。
そんな子供時代を過ごしているので俺はどうもエアコンが大の苦手なんだ。
家なら除湿意外は殆ど使わないからね。
寝る時でも冷房にしているなんて聞くと信じられないよ。
どうでもいい話なのかもしれないけど結局の所、人間って自然のままに近い方がやっぱり体にも精神的にも良い様な気がするなぁ。
そう考えると人間が今迄作ってきた道具って何だったんだろうなんて思う事ってないか?
道具ってそれが色々有れば便利で行き着く所は幸せに繋がるからっていうのが目的でもあるわけだろ?
だけど、原始時代みたいな生活と今を比べてみて本当に幸せに近付いたのかな?
生きる事の厳しさみたいなものは全然緩和されたとは思うけどもっと人間本来の些細かもしれないけど自然に対する喜びみたいなものって有るだろ?
例えば風を感じた時の気持ち良さや水を浴びた時の爽快感の度合いだったり夜が明けて朝を迎える事が出来る喜びとかさ。
間違いなく薄れているんじゃないかって想像出来るだろ?
だとすると喜びを減らした事になるんだから幸せから遠のかしたわけじゃないか。
確かに些細な事なのかもしれないけどこの些細な喜びを失う事で人間は知らず知らずの内に人間の人間であるべき部分をどんどん見失っていくような気がするんだ。
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