いやあ、まいった、まいった。
うちの店の若い連中が無料動画サイトのすけべなやつの話をしていたんで今初めて観てみたんだがこりゃあやばいな。モロ見えだし。
最近のガキはこんなの見てやってんのか。
しかし、俺から言わせればちょっとロマンが無さすぎるぞ。
ドキドキ感がまるっきり無いぞ。
女のあそこを見るにしたってもうちょっと難関を潜ってたどり着かなきゃ有り難味も何も有りゃしないぜ。
それじゃあ、俺が小学校の時に女のあそこを見る為にどれだけ苦労したか話してやる。
今じゃあヘア丸出しのエロ本がコンビニでも山の様に置いているが昔はそう簡単に手に入るもんじゃ無かったんだ。
規制も物凄く厳しかったからな。
週間プレイボーイや平凡パンチなんていう裸を売り物にした雑誌も有るには有ったが毛は駄目だった。
じゃあ、何処で探すのかというと洋書を売っているでかい本屋か古本屋で探すくらいしか無かったんだ。
だがこれがまたガキからすれば高いんだ。
自分の小遣いじゃとても買えないんだな。
仕様が無いから親の財布からこっそり軍資金を拝借して当時渋谷に有った洋書コーナーを持っていた本屋に出かける訳だ。
種類は色々有るのだが何でも良いって訳じゃあない。
ここでしっかり吟味しないと後で後悔することになるんだ。
その頃の海外ポルノ雑誌っていうのは輸入されたものを日本で再加工した物と法律に引っ掛からない様にちょっとだけ手を加えた物の2種類有ったんだ。
何処に手を加えてあるかって勿論大事な部分に決まってるじゃないか。
ここを印刷で黒く潰してあるかマジックで塗ってあるかの違いなんだ。
当然、このマジックの方を選ばなきゃ意味がないんだ。
マジックだって黒く塗ってあれば同じじゃないかって?ふっ、甘いな。
マジックは簡単に落とせるんだよ。
どうやるかというとラードを使うんだ。
水性は落ちないが油性は落ちるんだよ。
だから雑誌の紙質もコートっぽい固めで光沢の有るものを多く使ってるやつを選ぶんだ。
そういうのに水性は使えないからな。
それをドキドキしながら買う訳だがその時点でもう頭の中はエロい想像で爆発寸前なんだ。
解るか?この期待と希望に満ち溢れた青春のひと時が。
そしてそれを家族には気付かれない様にこっそり隠しておいて皆が寝静まった頃に勉強してるふりしてラードでせっせと消す訳だ。
そうやってやっと有り難い部分を見れた時の感動っていったら言葉に出来ない程のもんだった。
どうだ?ガキながら男のロマンに満ち溢れているだろう?
そうこうしているうちに今度はビニ本ってのが現れたんだ。
これは主に自販機で買わなきゃならないんだが道端なもんだから誰が見てるか分からない。
同級生の女の子に見られようものならクラス中のさらし者になる時代だ。
そのころからすればかなり刺激的な内容ではあったがプロフェッショナルを目指す俺からすれば未だ未だ子供騙しの分野ではあった。一応子供だったけどな。
本物志向の俺にビニ本は似合わない。
俺が必要としたのは裏本ってやつだ。
こいつはもう完全な非合法でまともな店じゃあ絶対手に入らなかった。
諸に全部丸出しのやってる写真も満載してある代物だ。
パソコンなんて誰も持ってない時代だから当然オークションなんて無いしそれよりも情報が無い。
そんなものをどうやって手に入れるか。答えは簡単だ。
アダルトショップに行きゃあいいんだ。
当時の大人のおもちゃ屋だ。
流石にこれは少しやばい。
18禁の店に子供だからな。
補導される可能性も有るしな。
だが、男のロマンと補導を秤に掛けりゃ男のロマンが重いのは当然だ。
まあ、そんなふうに女のあそこを見る為に苦労してきたんだ。
それが何だ、現代の無料エロサイトってのは。
何の苦労も必要無いじゃないか。
こんなに簡単にあそこが見れていいと思ってんのか!
そんなんじゃ有り難味も何も感じないじゃないか!
ロマンチストの俺からすれば全く持って許しがたい現状だ。馬鹿野郎!
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