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黄昏の男道試練の十番勝負2

さてと、勿論今日は昨日の続きだ。俺は高校は3ヶ月しか行っていない。元々行く気は無かったので3ヶ月しかではなく3ヶ月もという言い方の方が正しいのかも知れないが。だがこの僅かな期間が相当はちゃめちゃで今になって思うと結構面白かった様に感じる。その学校は杉並区に有る男子校で勿論進学校なんかではないが落ちこぼれが集まっている訳でもない極々普通の奴等が大きな割合を締める何処にでも有るどうでも良い学校だった。授業中は単なる時間の無駄に過ぎなかったが放課後から帰宅までの時間は俺にとってなかなか意義の有る時間を過ごせたのではと思う。何処にでも居る様な可も無く不可も無くみたいな奴が多い中、俺は当然の様にそれ意外の悪さをする連中とつるむ事にしていた。俺等の集合場所はいつも決まって渋谷の或る喫茶店だった。ここは制服でも煙草を吸えたので他校からも悪そうなのが集まっておりお互いガンを飛ばして威嚇し合ったりしてそれなりに緊張感を楽しめる場所でもあった。その日は偶々集まりが悪く俺と同席していたのはいつも冗談ばかり言って皆を笑わすTと如何にも喧嘩慣れしているOと俺の3人だった。T「俺、実は今日誕生日なんだよね。だからなんか面白いとこ行って祝ってくれよ。」O「じゃあ、女が一杯いる所にしようぜ。」俺「う〜ん、ああそうだ、そう言えば……」と俺は財布に入っていた例の変態外人から貰った一枚のメモを取り出した。あのホモ野郎が別れ際に言った「これは私の友達の電話番号です。此処ではいつもブルーフィルムが観れて外人の女も一杯集まっていてSEXも出来ます。」という言葉を思い出したんだ。皆の世代にブルーフィルムと言っても何の事か解らないと思うので簡単に説明すると映写機で観る非合法の無修正ポルノ映画の事で当時は非常に貴重な物でもあったんだ。話を戻そう。ここで俺達は一気に盛り上がりああでもない、こうでもないと創造逞しく語り合った。T「外人の女ってやっぱりあそこもでかいのかな?ぶかぶかだったらどうしよう。俺、あんまりでかくないし。」俺「だったらお前は小柄な女にすればいいんじゃねえか?体が小さきゃきっとあそこも小さいよ。」O「俺はでかいから平気だな。それより髪の毛が金髪でも下の毛は黒いのかな?」俺「馬鹿、そんなの同じに決まってんだろ。」T「いや、人によって色々なんじゃないか?」O「そういう事なら昨日オナニーしなきゃ良かったな。」俺「お前なんかどうせ毎日してんだろ?かっこつけんじゃねえよ。」O「うるせえ、お前だってやってんだろ?」T「俺、誕生日にブルーフィルムが観れて外人の女とやれるなんて最高だよ。」俺「じゃあ電話してみっか。」俺は前回の事で懲りている。あんな経験は1回で沢山だと思っていた。だが仲間と盛り上がった勢いでそんな事は頭の中から消えていた。この時は全てを良い方にしか考えていなかったんだ。集団心理とは恐ろしいものだ。「……あ、もしもし、……」と、ここから先に俺達が経験するとんでもない出来事が知りたければ又次回を楽しみにしておいてくれ。己の信じた道を突き進め!ああ、男道試練の十番勝負はとてつもなく長く続くのだ。
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