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三軒茶屋HEAVEN'S DOOR
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理想の父親像

 今日も相変わらずのガストにて日記を書いている。店内は俺以外に数人という見慣れた状況だ。
俺はいつも喫煙席に席を取るのだが午前6時になった今しがた横の席に家族らしき4人がやって来た。
この人達が実に不気味なんだ。表情はにこにこしているのだが会話が殆どというか全く無いに等しい。
有ったのは僅かに頼んだまぐろ丼のわさびがどうのこうのというただそれだけだ。
そして食い終わったら即出ていった。話題が無いので全員3回づつドリンクバーに行っていたのが寂しい。
来店して帰る迄の所要時間は僅か20分だ。俺は横でネットニュースを読みながら彼らを分析してみた。
手掛かりはわさびに付いての会話だけだ。内心、相棒の杉下右京の心境だ。特命係か俺は。
メンツは父親、母親、大学生の長男、大学受験を控えた予備校生の次男だろう。
この予備校生というのがミソである。彼は既に去年受験に失敗している。今回は崖っぷちに立つ心境なのだ。何故なら父親の会社がこの不況で傾き掛かっているので今年も合格出来なければもう甘えは許されないからだ。
家族はそんな次男に対して語りかける時も細心の注意を払っているのだ。
必要以上にプレッシャーを与えまいと気使う余り結果として無言になってしまうのだ。
或る意味美しい家族愛ではある。だが俺はこういう家族は好きにはなれない。というか父親が駄目である。
いっちゃ悪いがこういう親がいるから頭のおかしい人間として欠落した部分を持った若い奴らが蔓延するんだと思う。
発想が実に陳腐なんだよ。人生ってものが解ってない。
教育偏重主義は心の貧しい人間を生むって事が解ってないんだ。あくまで偏重の場合だけどね。
大切なのは教育じゃなくて教養なんだよ。
教養豊かな人は心も豊かだから満たされた人生を送る事が出来るって事を父親は身を持って知らしめるべきなんだよ。
それじゃあ次男の今後を推理してみる事にする。これも特命係の仕事だ。
彼は家族の応援と自分の努力によって念願の大学受験に合格する。
だが、その達成感からかその後はこれといった目標も見出せないまま無気力な4年間をなんとなく過ごし、成り行きで受けた会社に入社し取引先の課長との接待で同行していた部下の女性と目出度く結婚、二男を設ける。家族の為に必死で働き50も半ばに差し掛かった或る日、受験で苦しむ息子の気分転換も含め、たまには家族で近所のガストで朝食はどうか等と提案してみる。
4人で席に着く。無言の時間が流れる。
折角の家族水入らずの食事なのに出てくる言葉が見つからない。
こんな事が過去に有ったなあ等と感慨に耽ると同時に無償に空しさを感じている自分に気付く。
こんな生き方の何処が悪いんだと思う人もいるかもしれない。
だが、いつも俺が言っている様に瞬間、瞬間を生き切っていればこういうふうに自分の人生を振り返った時に空しさを感じるなんていうのは有り得ないんだ。
空しさを感じるって事は後悔の念が有るって事だから生き切ってこなかったっていう証なんだ。
そういう発想はいくら教育を積み上げたって出て来やしないんだ。教養を身に付けてこそなんだ。
おまえ、受験も良いが人生ってのはそれだけじゃ無いんだぞ。おまえのやりたいと思った事を精一杯やるのが一番の幸せなんだぞ。たまにはナンパでもして女の子といい事して来い位の事を言えなきゃ父親として失格だ。
俺の思う理想の父親像とは如何に子供を自立させるか、そして如何に子離れ出きるかを推進出来る人だ。
しかし、俺の隣に席を取ったというだけでこんな例え話の題材にされて迷惑な話だろうがそういうオーラが見えまくっていたんだから仕様が無い。
まあ、悪く思わんでくれ。
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