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母校みたいなもの

或る調査会社が世界中の2万人以上の人を対象に映画を観に行く目的は現実逃避の為なのかというアンケートを実施したらしいんだが40%の人がイエスと答えたそうだ。
国によっては70%近い数字を弾き出した所もあるらしい。
因みに日本は41%だったそうだ。
なんでこんな意識調査をしたのか定かではないがちょっと微妙な心境だ。
それは俺が映画に対して持っている気持ちとは大きく懸け離れているからかもしれない。
俺にとって映画っていうのは色々な事を教えてくれたり新たな発見をさせてくれる学校みたいな存在だったんだ。
映画の魅力に取りつかれたのは確か小学校高学年位の時だったように記憶している。
その切欠になったのはサウンドオブミュージックというミュージカル映画だった。
おそらく今でもスタンダードナンバーと言われていると思うがドレミの歌とかエーデルワイスとか名曲を沢山世に出した作品だ。
それまでディズニーのアニメと怪獣映画しか映画館で観た事の無かった俺には衝撃だった。
子供ではあったにせよ映画ってこんなに感動させて貰えるものとは知らなかったんだ。
子供の好奇心とは恐ろしいもので一旦興味を持ったら最後、限度とか方法論とかはまるで無視だ。
自分の小遣いでは到底足りないので毎回親の財布からくすねた金で映画館に通うのだがもっと観たくて仕方が無い。
そんな欲求が一気に解消されたのは中学に入ってからだった。
同級生に途轍もなく金持ちで映画好きの奴が居たんだが俺はまんまとこいつの友達になる事に成功した。
当然会話は映画の事ばかりだ。
そして観に行く時は常にこいつと一緒という事になるんだが料金は向こう持ちだ。
気が小さくて一人で映画館に入れないこいつの付き添いをしてやるんだからその位の報酬を受けても当たり前くらいの気持ちだった俺は調子付いた。
日比谷の映画街へ朝から行って次はこれを観ようなんて急かして一日にロードショウを3本も立て続けに観たりしていたんだ。
そんな事を繰り返しているうちにそいつも何となくこの関係に不信感を持ったのかだんだん俺との距離を取るようになっていった。
まぁ、当然と言えば当然だが。
そして、作戦変更した俺はロードショウ路線を諦めローカルな3本立て映画館に的を絞る事にしたんだ。
またもや資金は親の財布からくすねるわけだがこっちはかなり安かったので気付かれる事はなかった筈だ。
この頃になるともう映画好きを通り越して映画依存症と言えるほどになっていたかもしれない。
学校に行くふりをして家を出るんだが行き先は映画館という日が週の大半を占めるようになっていたんだ。
そして、最早俺にとっての学校は映画館でありスクリーンに映る名優や脇役達が教師でもあったのは当然の成り行きとも言える。
小学校6年生から中学一年生にして既に学校教育に対する不信感を抱えていた俺にとってやっと望んでいた信頼出来る教師に巡り会えたというわけだ。
だから今回の調査での結果は俺としては信じられないと言うよりも残念で仕方が無い。
君等だって母校を現実逃避の場みたいに言われたら複雑な心境になるだろう?
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