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三軒茶屋HEAVEN'S DOOR
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カーテンコール

大人は、かく戦えりという舞台を観てきた。
勿論、俺の永遠のアイドルの大竹しのぶが出演しているから行ったんだけど。
ストーリーは、子供どうしの喧嘩で片側が重症とは言えないが前歯が二本折れちゃう位の怪我をしちゃったもんで、その和解の為に両親同士が話し合うというものだ。
なので出演者は、たったの4人。
セット替えなんかも勿論無いごくシンプルな俺の好きなタイプの会話劇だ。
舞台が半回転して色んなシチュエーションを観せてくれる大掛かりなものも凄いとは思うが、俺はじっくり一つの事に集中するのが好きな性格だからなのか、こっちのシンプルなスタイルだと妙に落ち着いて安心するたちのようだ。
日本のトップ女優と言われる大竹しのぶが出演しているくらいだから共演者もつわものばかりだ。
演技が上手いとかいうレベルの上の凄い演技だった。
内容は、コメディーなんだけど笑っちゃうっていうよりも彼等の掌の上で笑わせて頂いたという感じだ。
話は、子供の喧嘩の和解話から進行するんだがその時点では、誰もが表の顔しか見せない。
しかし、ちょっとした一言からむくむくと本性が現れてくる。
そして、罵りあいになり、それがお互いの夫婦同士のいびり合いに発展していくんだ。
元々は、他人同士が一つ屋根の下に住むには、色々なものを我慢しなけりゃいけないっていう暗黙のルールが何かの拍子に爆発しちゃう結婚経験者なら誰でも経験するあれだ。
当人達は、攻め込まれないようにしっかり理論武装して自己防御しつつ徹底的に粗探しするわけだから必死だ。
だが傍から見る側としては、格好のお笑いネタでしかない。
そんな中、結婚っていうのは、神様が人間に与えた最も残酷な意地悪だなんていう名言が飛び出してきたりして思わず納得。
その上、ご丁寧に華やかさの向こうに何が待っているのか知らないから皆結婚したいなんて言うんだよって鋭い解説まで付けてくれていたりするから恐れ入る。
そして、結末らしきものを提示せずに観る側に自問自答の機会を残す形で終演を迎える所がまた憎い。
本当は、笑えない話なのに笑っちゃう。
単純じゃなくて深い所もあるのに笑っちゃう。
人間っておかしな存在だなぁって笑っちゃう。
自分もいつの間にか大人になれたのかもしれないなんて含み笑いを浮かべつつカーテンコールの拍手を送った。
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