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三軒茶屋HEAVEN'S DOOR
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せめて一言伝えたい

先日、行き付けの中華屋のいつもの席に座ると何やら背もたれ越しに老婆達の声が聞こえてきた。
その店は1テーブル毎に小さなボックス状になっているので姿は見えないがしっかり覆われている訳ではないので声は筒抜けなのだ。
こういう時というのは妙に聴覚が鋭くなったりするものである。
俺は五目うま煮そばを食いながら婆さん達の話に聞き入ってしまった。
婆さんは三人居る様だ。
それも同窓会か何かの帰りで酒も入っていて日頃の鬱憤を一気にぶちまけ合っているらしい。
そして、次第にそうかそうか、大変だったね、よく頑張ってきたねというふうに労い合いに変わっていく。
酒も追加されボルテージも益々上がって来た様だ。
一人の婆さんが勢い付いて今迄の倍位の声を張り上げて、私はねえ、貴方達に出会えた事が一番の誇りなの。
貴方達が居たから頑張ってこれたのよ、本当に有難うね。
お願い、これからもお友達でいましょうね、握手しましょう!
おお、何だか知らないが良い話だ。
背もたれ越しに感動が伝わって来るぜ。
俺は年寄りの話を聞くのが結構好きなんだ。
何故ってそれはやっぱり豊富な人生経験からの厚みの有る話を聞けるからだと思う。
同じ言葉でも年寄りが洩らしたさり気ない一言が妙に重く感じる事も多々あったりするものだ。
そしてもう一つの理由は自分が今迄どれだけ両親と真正面から向き合って真剣に語り合った事があるのかという若干後悔にも似た気持ちを持っているからだと思う。
本当はもっと沢山話をしたかった筈なのにお互い満足いくまで語り合えた記憶は殆どと言っていい程無い。
何故なんだろう?
何年も同じ屋根の下で暮らしていたんだから誰よりも多く語り合っていた筈なのに。
そんな事を振り返ってみるとそこにはやはり大きな甘えが有ったからだと思う。
どうせ家族だからという事で親が真剣に何かを伝えようとした時もいい加減に構えていた様な気がする。
家族とはそんなもんだと言ってしまえばそれまでだが少し恥ずかしい気もする。
今頃になってやっと母親とは少しでも話す機会を多くしたいと思ってはいるが自分の事で精一杯でそれも未だに出来ていないことが情けない。
親父とはもう永久に話す事も出来無くなってしまった。
去年の盆には夢の中に出て来てくれたが今年も来てくれるのだろうか。
ほんの少しでも良いから話がしたい。
せめて一言、心の底からありがとうと伝えたい。
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