男女の仲は、3年で大きな変化がやって来るというのは、科学的にも証明されている常識だ。
それとは違う意味合いで、バンドの平均寿命も3年と言われている。
男女の3年というのは、脳内麻薬が出てドキドキ、ワクワクの期間が3年でプツリと切れるからだ。
その間に自己中心的な恋愛感情から、相手を思う気持ち重視の器の大きな愛に変貌させられれば、この3年を超えることが出来る。
じゃあバンドの場合はどうなのか?
それは、メンバーそれぞれが、どういうつもりで、どういう目標を持って活動しているかによってまちまちだと思われる。
その目的意識がバラバラだと3年以内に誰かが抜けるか解散というパターンが多い。
こういうバンドは、観ている側にも伝わるので人気もなかなか出ない。
人気なんてどうでもいい、ただ楽しければそれでいいという場合は、メンバー全員が同じ考えなら3年どうのこうのは、あまり関係ないのかもしれない。
そして、あくまで内容重視で高みを目指しているバンドも同じだと思う。
たとえお客さんが少なくてもバンドの在り方として全然間違っているとは思わない。
3年という数字が結構影響してくるのは、売れたい、人気者になりたい、音楽で飯を食いたいと思っているバンドが当てはまる確率が高い。
殆どのバンドが思っている事ではあるが。
好きな事をやってそれで飯が食えるというのは、誰にとっても幸せな話だからそれを否定している訳じゃない。
否定なんか全然しないが、そのバランスが崩れると意味合いはちょっと違ってくる。
バンドを始める切欠が、売れたい、モテたい、一発当てて金持ちになりたいというのは、珍しい事じゃないし、始める切っ掛けとしては、むしろ普通の事だ。
だが、微妙なニュアンスになるが、バンド活動を続けていて、内容どうのこうのよりも、とにかく売れたいって部分がずっと先行している場合に何年保つ事が出来るかと言ったら3年というのは、実にリアルな数字だと思う。
内容よりも売れたいが先行している場合、作品を作る人というよりも商売人に近いと思う。
商売の場合、最初の3か月が勝負で、3年やって駄目なら何年やっても駄目と言われている。
実にロックじゃない話だ。
自分にしかないセンスを磨いて、腕も磨きまくって納得のいく作品を作り、結果的に評価されて人気が出て振り返ったら音楽で飯食ってたっていうのが本来の姿だと思う。
だが、若いバンドでこういう発想でバンドをやっている人は非常に少なくなった気がする。
2~3年やって人気が出なかったらスパッとやめて別の道に行く。
全然間違っているとは思わない。
思わないが、そういう意識なら、最初から来ない方がいいんじゃないの?って思ったりもする。
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