なんと、2週続けてお通夜に出席する事になってしまった。
この店が出来てから20年間お世話になりっぱなしの恩人のお母さんが亡くなったんだ。
皆もお通夜とか告別式って経験した事あるだろう?
俺は今日も思ったんだけどああいう会場の空気ってやっぱり何か普通と違うと思わないか?
言葉で表現するのは難しいけど色んな意味で凄く澄んだ空気が流れているような気がするんだ。
お経とか線香の影響も絶対にあると思うけどこの世とはちょっと違う別の世界が入り混じっているみたいな感じがしないか?
そして、全てが許される場のようにも思えてしまうんだ。
恨みとか憎しみとか超越しちゃうみたいなさ。
ああいうのってやっぱり死というものの凄さというか、でかさみたいなものも影響しているんじゃないかと思う。
人間の領域を遥かに超えた手の届かないものみたいな感じだろ?
生きている時は笑ったり怒ったり悲しんだり色々あるけど死んだら全てが消えるんだもんな。
不思議だよな。
それから亡くなった人に対してよく言う言葉で安らかにお休み下さいっていうのがあるだろ?
あれを聞くと確かにそうだよなって思うよね。
だって普段はそんな事意識しないけど俺達って何十年も生き続けているんだもんな。
毎日、何だかんだって忙しくしてるし眠ってたって呼吸はしてるし心臓だって動いてるんだもんな。
機械だったらとっくに壊れてるだろ?
人の命について考えだすと本当に何処までいっても不思議な事だらけだ。
化学が進歩して分子や原子の域までは解明されてはいるけどもっと根本の部分というか筋道みたいなものは何も分かっていないわけだろう?
人間はいつどうやってこの世に誕生したのかって事さえ色んな説があるけど全て憶測だもんな。
これからもずっと研究されていくんだろうけど多分何百年経っても分からないままなんじゃないかな?
何となくだけどやっぱり人間の範疇を遥かに超えてるような気がするよ。
っていうか踏み込んじゃいけない所なんじゃないのかな?
半径数メートルの中で一生を終える虫からすれば人間の生活する世界は宇宙のように大きな存在の筈だ。
そして、この関係をステップアップして人間をその虫に当て嵌めたらどうなる?
想像も出来ないような大きな存在とその世界があっても何も不思議じゃないだろう?
そこで製造されたのが人間だとしてもおかしくないし、もしその存在に地球という場所で飼育されていても俺達には理解出来ないと思うんだ。
人類の誕生とか人の生死ってどうしてもその大きな存在が係わっているように思えてしまうんだよね。
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