最近のサラリーマンの平均的ランチ代は500円だそうだ。
この10年で最低らしいぞ。
そんなに厳しいのかって思ったろ?
それに店側だって、それじゃあやっていけないんじゃないのって思ったろ?
だけど実際は、それほどでもないんじゃないか?
だって、物価自体が下がってるんだからそのマイナス分を織り込めばそんなもんじゃないのかな?
単純に家賃が下がっただけで商品単価は、確実に下げられるからね。
牛丼が250円前後でコンビニの弁当だって最近は300円代だったりする。
スーパーの弁当売り場なんて200円代のまで出てきているよね。
商売する側にとっては、こういう数字の錯覚を利用するのは常套手段だって事は一応頭の中に入れておいた方がいいと思うよ。
赤字で売ってますなんていうのは、略全部嘘だからね。
本当に赤字だったらそれは商売じゃなくて慈善事業になっちゃうだろ?
安すぎるんじゃないかってこっちが心配しちゃうすき家にしたって儲かりすぎてどんどん店舗を増やしているじゃないか。
不景気の時は、薄利多売に限るって昔からの商売の鉄則を守っている結果だよ。
他にも商売における数字のマジックはあるぞ。
最近流行のクーポンにしてもそうだよ。
あんなの宣伝費をクーポンの割引分に当てているだけで店側の実質的損失なんて差し引きゼロか逆にプラスかもしれないよ。
勿論、利用者にとってはお得なわけだがそれを売ってる側もマイナスを出す事無く上手い事やってるわけだ。
俺は、今の店を20年やってるわけだけど、実はその前に別の業界の店を10年くらい経営していたんだ。
そうすると経営ってものに携わって合わせて30年って事になる。
30年っていうと流石に自他共に素人とは思っていない。
俺の倍の年数をやってる先輩達もいるわけだから偉そうな口は利けないが、30年なりの商売に関する感想というものはあるんだ。
若輩ながら商売とは何ぞやみたいのがね。
一言で言えば儲けようとするなって事だ。
それじゃあさっき言った慈善事業じゃないかって?
おい!もうちょっと深読みしてくんなきゃ困るな。
要するに自分の所だけ儲けようなんて姿勢じゃなくて、あくまでお客さんの事を一番に考えてその結果として儲けさせて頂きましょうって意味だよ。
前にやっていたのは今風に言えばカフェみたいなもんなんだけどオープン初日の時は、流石に緊張したもんだ。
自信は、勿論あったけどそれと同じくらい不安もあってね。
俺が作ったものなんか飲んだり食べたりしてお金払ってくれる人なんているのかなって。
そうしたらいたんだよ。
それも沢山。
予想通りという気持ちと嘘じゃねぇのって気持ちが半々だ。
そして、こんな何処の馬の骨か分からないような奴がやってる店にようこそ来て下さいましたって心の底から感謝したよ。
これを今読んでくれてる君等の中にも自分で商売をやってみようと思っている人はいる筈だ。
そんな君に伝えたいのは、常に感謝の気持ちを忘れない事。
これさえあれば何とかなるよ。
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