あの手この手で離れてしまったお客さんを何とか取り戻そうと躍起になっているCDショップだが、打つ手はもう本当に無いのだろうか?
実際の所、ネット環境が日本よりはるかに進んでいる韓国では既に壊滅状態のようだ。
日本の場合、ネットに関しては、まだまだ伸び代があるわけだが、そうなると逆にCDにとっては今後益々苦しくなる事が予想される。
そんな中、未だに客足が遠のかないCDショップなんてあるのかと思うかもしれないが、これがあるんだよ。
値引き幅が大きいんじゃないの?
なんて思ったら大間違いだ。
はっきり言って全然安くない。
っていうか全部定価だし。
それでもお客さんを集めている理由は、徹底したセレクトショップだからだ。
セレクトショップというのは、中途半端な事をやると絶対に失敗するものだ。
何故ってそれは、わざわざ行く理由が無いからだよ。
一般的な売れ筋だったら大手のでかい店の方が安いわけだし、何かに絞ったといってもそれが徹底していなければ目当ての商品だってあるかどうか分かんないしさ。
だけど、一般的なものを排除してとことん徹底した品揃えにするとそのジャンルが好きな人なら遠くからでも来てくれるものだ。
実際、そのお店のスタッフに訊くと海外からの固定客も沢山いるという話だし。
だから、フリー客というよりも固定客で成り立っているというわけだ。
こういう発想は、CDショップに限らずどんな商売にも当て嵌まるような気がするな。
例えばとんこつラーメンが食いたいとするだろう?
そこで店を選ぶ時にとんこつだけじゃなくて味噌とか醤油とか魚介とか色んな種類を置いている店ととんこつオンリーの店だったら8割以上の人がとんこつのみの店を選ぶんじゃないかな?
カレーが食いたいと思ったらカレーもある店よりもカレーしかない店の方がきっと美味いんじゃないかなって思うだろ?
これからの時代、あらゆるジャンルを詰め込んだ大型店に対抗出来るのは、徹底して一つに的を絞る事のような気がするな。
こういうのって商売に限らず人にも当て嵌まるかもしれないよ。
不器用でも何か一つに徹底的に打ち込んでいる人っているだろう?
そういうのって魅力的だけど堅物扱いされがちだよね。
でも、これからは、そういう人達が時代を引っ張って行く事になるんじゃないかな?
万能を求める時代は終わり、今より更に細分化されたマニアックな時代がやってくるって事かもしれないね。
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