出会いが有れば必ず別れは訪れるものだ。6年間生活を共にしていた女性と別れる事になった。上手くいかなくなった原因は双方に有るのだが情を断ち切れずにお互い我慢というか惰性に任せてずるずると時を経過させてしまったのは良くなかったと反省している。相手の事を考えればもっと早く決断をし、少しでも早く再出発させてあげるべきだった。その部分は本当に申し訳無いと思っている。だがお互い成長出来た部分も多分に有るのは間違い無い。それは彼女も誇りに思って欲しい。俺も出来る限りの事はしてきたつもりなので悔いは無い。と思っていたのだがやけに空間の増えた家に帰るとぽっかり胸に穴が空いた様な想いに駆られるのは未だ情が残っている証拠かもしれない。特に眠りにつこうとすると付き合い始めた頃の事ばかりが頭を駆け巡り胸を引き裂かれる様な気持ちになってしまう。だがここで滅入ってしまう訳にはいかない。こんな痛みは時と共に薄れて行く事も俺は知っている。これ迄年相応にというか普通よりかなり多いかも知れない数の辛い別れは経験して来たつもりだ。免疫抗体は俺の中にしっかり存在している筈だ。これで戸籍上×は3つになったがこれからも今迄通り自分を信じて前を向いて歩いて行く事にするぜ。これも男を極める為には乗り越えなければならない試練だ。俺にとっての男道試練の十番勝負は未だ未だ続くのだった。
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