これからやって来る夏の話をこの何日かでしてきたけど実際今は未だ梅雨のど真ん中という事でこれを書いている外では相変わらず雨音が聞こえている。
梅雨というのはじめじめしていて喉には悪くないかもしれないが基本的に体にはあんまり良くない時期の様に感じる。
それじゃあメンタル的にはどうなんだろうと考えるとこれは以外に悪くない気がしないでもない。
気分的にハイかローかと言われれば勿論ローの方ではある。
梅雨時に常にハイテンションなんて奴は聞いた事がない。
じゃあ何処が良いんだというと物事を深く考える時間が他の季節より多いという部分だ。
それは雨だから外出を控える事が多くなるという事もあるがあの雨音が間違いなく影響していると思う。
雨音というのは不思議なもので降り始めのポツポツは意外と耳に障ると言うか気になるものである。
だがこれが僅かの時間で実際は聞こえているのにそれを既に仕方が無いものと受け入れてしまった様に当たり前の状況として自分の中に取り込んでしまうんじゃないだろうか。
要するにポツポツとかザーザーとかいう音が脳には響いているが聞こえていないのと同じになる。
一種の麻痺状態だ。
こんな時っていうのは知らず知らずの内に思考能力が高まる気がしてならない。
と言うか脳の普段と別の部分が僅かではあるが働き出す様な気がする。
解り易い例えだと歯医者の麻酔がそうだ。
あれは麻酔とは言っても他の医者が手術で使うものなんかに比べたらかなり弱いものだ。
眠くなったり何処かが動かせなくなったりなんて事もない。
使う量も微量で効力も弱いからだと思う。
注射した部分が麻痺しているのは分かるが脳にも変化が起きるのは確かだ。
脳の中身がモーターみたいに回転するものだとしたら明らかにその回転速度が速くなっているのが分かる筈だ。
これがもっと強い麻酔なら遅くなるのは明らかだが微量だと逆の現象が起こる様な気がしてならない。
おそらく余計なものを遮断して一つの事に集中して考える事が出来るからだと思う。
この微量の麻酔の齎すものが雨音にも同じ事が言えるんじゃないかと思うんだ。
雨音が無意識の内に外部を遮断する時を作ってくれているって訳だ。
だったらこれをなるべく有効に使いたいものだ。
梅雨の時期の唯一の効能かもしれない。
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