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三軒茶屋HEAVEN'S DOOR
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時代の音

震災から3ヶ月が経過した。
現地では、今も厳しい状況が続いている。
そして、その重苦しい空気は、日本中に飛び火した。
人に会って挨拶をする時に帰って来る言葉は、いつも同じだ。
その後、どうですか?
その後というのは、言葉には含まれてはいないが、震災後という意味なのは間違いない。
自分の所は、震災後に厳しくなったがお宅はどう?と敢て言わず、取り敢えず相手の様子を窺って差し支えなければうちもうちもと言い出したいわけだ。
きめ細かい日本人のちょっとした気配りがうかがい知れる。
だが、絶好調とか最高なんて言葉は出てこない。
尋ねる側もそんな返事が帰って来るとも思っていない。
う~む。
暗い出だしになっちゃったな。
丁度今、書きながら聴いているのが偶々重くて切ない音楽だからだな、きっと。
こういう時こそスカッと爽やかにいきたいんだけどね。
だけど、やっぱり音楽の力って凄いよな。
文章にも影響しちゃうんだもん。

時代の音ってあるだろう?
あの時は、こんな音楽が持て囃されていたみたいなさ。
そういうのって、やっぱりその時の社会情勢の影響が凄く大きいと思うんだ。
昔、日本には美空ひばりという歌手がいたんだ。
彼女が人前で歌いだしたのは、8歳の時で道端や銭湯等に舞台とは言いがたい小さなステージを作り、終戦後の人々に勇気と楽しさを与えていたという。
その類希な歌唱力と存在感で彼女は、物凄い速さで世間の注目の的になり映画界にも進出する事になる。
そして、昭和の歌謡界、芸能界でナンバーワンの地位まで上り詰めるわけだが、そこには、その昭和という時代の後押しがあった事は否めないと思うんだ。
当時の人々が欲していたものと彼女が提供していた歌、そして美空ひばりという存在自体がドンピシャで嵌っていたという事だ。
これを今現在の日本に当て嵌めたらどうなんだろう?
重苦しくて先が見えない不安感。
そんな時には、何が欲しくなる?
やっぱり明るくて楽しいものなんじゃないか?
それでいて冒頭の気配り上手な日本人の気質から想像出来る被災地への気遣いを考えるとあまり派手なのは、受け入れられないような気がする。
となると何だ?
派手派手じゃないけど明るくて楽しい?
ん?AKB48か、やっぱり。
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