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悪の温床

今、見れる過去の日記の中で一番古いものが去年の8月1日のものになっている。
タイトルは殺傷事件だ。
その当時連続して起こっていた残虐な事件に関しての俺なりの見解を述べている。
自立していない人間は自分の存在価値を認めて貰えなかった時に大きく傷付き、そのマイナスのはけ口が見つけられなかった時にとんでもない行動に出る事もあるみたいな内容だ。
そして今後こういう事件の連鎖反応には益々拍車がかかるだろうと予想している。
今朝は女性二人が刺された。
刺されたのは耳掻きエステ店で働く若い女の子とその家族だ。
どうやら犯人はその店の常連客らしい。
客で受けたもてなしを自分への好意と勘違いして真剣に迫ったら気持ち悪がられて頭に来たから刺したなんてのはあくまで俺の想像だが理由は何にせよ命の尊さの欠片も理解していない自分の都合のみの犯罪なのは明白だろう。
だけど、刺された人達には申し訳ないがこの事件の事をいつまで覚えている事が出来るのだろう?
今の時点でもうかなり麻痺しているもんな。
もうこんな事件が毎週何回か必ず有るじゃないか。
俺の子供の頃の世の中の感覚なら今回の事件は大事件としてどの新聞もトップニュースとして一面にでかでかと載せられていた筈だ。
現代とはそれ位の開きが出来てしまったという事だ。
こういう風潮の修復にはかなりの時間を要すると思う。
というか修復に向かっているとは到底思えない。
元凶の種は既に日本中にばら蒔かれておりそれが実を付け悪の花が咲き誇っている感じがする。
そしてその種は今も以前にも増して蒔き続けられているのは間違いない。
自分の都合だけで短絡的に殺人を犯す連中の心理とはどういうものなのか。
そこには大きくバランスを崩した心の内が見える。
それはバランスを崩した世の中が育て上げたものでもあると思うんだ。
そんな世の中の諸悪の根源には学校というものの在り方も大きな一つになっていると思う。
人としての教養を身に付けるべき時期にそんなものを蔑ろにして生きていく上でろくに役にも立たない教育を詰め込む事に没頭させられたんじゃあ誰だってバランスがおかしくなるのは当たり前だ。
そしてそんな状況に居る子供達の心を癒す場所がゲームの中の2次元世界だったりする訳だがこれは余りにもタイミングが宜しくない。
吸収力が最も有る時期にまともな教養を身に付けていない子供達に非現実的な物を与えまくったらどうなるか。
それは非現実的で現実にまともに対処出来ない大人に育て上げる事の手助けをしている事になるんじゃないのかな。
子供というのは小さい時は食べ物に関しても好き嫌いが多いものだ。
それは味覚が大人とは違っていて特に苦いもの、酸っぱいものを嫌い甘いものを好む筈だ。
苦い、酸っぱいは危険な味で甘いは安全で楽しい味という風に本能的に感じるというのがその理由だ。
だからといって子供が喜ぶからと甘いものばかりを与えていたらどうなるか。
それは偏食だらけの大人を作る事になるだろう?
なんかそんな状況に近い様な気がしてならない。
人としての生き方を知らないから他人とのコミュニケーションが上手く取れず内側に向いている時に自分が苦も無く入り込める居心地の良い空間を見付けてしまいその中に没頭する。
そして現実でも苦も無く事が進むと錯覚してしまう。
だが現実は自分を受け入れてはくれない。
そして混乱して非現実的な行動に走ってしまうというのが最近頻繁に起こっている事件の犯人達の心理というかそういうものが温床として存在している様な気がしてならないんだ。
少しでもまともな方向に修正するには先ずそんな所に誰もが気が付く所からだと俺は思うんだが。
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