今日も秋に関する話をしよう。
昔から秋と言えば芸術の秋なんて答える人が多いが、その言葉には、やはり納得させられるものがあると思う。
秋というのは、最も過ごしやすい時期だよね。
気温も湿度も程好いというか。
やはり、人間っていうのは、そういった過ごし易い環境の中にいると心も落ち着くものだよね。
言ってみれば平常心を保ちやすいって事なんだと思う。
心が波立たない状況に居る時に人は、何を求めるのか。
俺は、更なる充実感というか、心の安らぎを保つ事なんじゃないかと思うんだ。
そうするとそこに必要になるのが潤いだと思う。
この潤いが無ければ穏やかな心は、キープ出来ない筈なんだ。
心がギスギスしていたら安らぎも何も無いだろう?
心には、潤いという潤滑剤が必要だって事だよ。
そして、その潤滑剤になるのがアートと言われるものだと思うんだ。
勿論、潤滑剤の大切さに気付いている人にとっては季節も何も関係ないとは思う。
だけど、そうじゃなくそんな事に無頓着な人でも薄っすらその潤いの必要性に気付かされるのが秋のような気がするんだ。
だから、秋っていうのは、インパクトの強い夏や冬に比べてかなり存在感が薄いような気がするが、実は、一年の中で最も貴重な季節なんじゃないかとも思うんだ。
そして、人の心が最も進化しやすいのも秋かもなんて思ってしまうんだ。
ロックがアートかどうかという議論は別にして、自分が仕事として係わっている音楽は勿論、絵画とか写真や映画もそうだし、文学や演劇や数え上げたらきりが無い程アートの範疇に含まれるものは幾らでもある。
これに触れない事は、大損だと思うんだ。
手を伸ばせば自分が進化出来る材料がそこら辺に転がっているのにそれを見過ごす手は無いと思うよ。
はっきり言って、君等は凄く恵まれているんだ。
日本のアートの進化って凄いからね。
昔は昔で良い物は勿論あったけど、センスって意味では、今とは比べ物にならないからね。
そんな洗練された中に居るのにそういった物に対して無関心というか、反応の鈍い人が多過ぎるよ。
心の病に罹る人が急速に増加しているのも潤いが足りないからだと思うよ。
人の幸せには、潤いが絶対に必要なんだよ。
潤いって言ったって財布の中身じゃないよ。
経済的な潤いと心の潤いが正比例すると思ったら大間違いだ。
正比例するのは、心の豊かさと幸福感なんだよ。
その心の豊かさと幸福感を得る為に必ず必要になるのが心の潤いだよ。
今年は、大惨事が起こって心の豊かさが痩せ細ったり無くしてしまった人も多いと思う。
だから、それをこの潤いに満ちた秋に少しでも取り戻そうよ。
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