マイケルジャクソンが、スリラーで着ていた赤いジャケットをオークションにかけたら1億4400万円で落札されたそうだ。
凄いと言えば確かに凄いのかもしれないが、ここまで来ると金銭感覚とか何とか関係無くなっちゃうよね。
東京のそこそこの立地にそこそこの家が3軒建つ金額とジャケット1枚が、略同額ってんだから呆れるよ。
やっぱり、人の価値観って相当な幅広さがあるって事だね。
その事を俺が初めて知ったのは、小学校2~3年くらいの時だ。
今の子もこんな事やってるかどうかは知らないが、俺のそのくらいの歳の頃ってやたらに変な物を集めるのが流行っていたんだ。
変な物って言ってもそれは、大人からすれば変なんだけど当時の俺達からすれば金の延べ棒やダイヤモンドなんかよりもよっぽど貴重な代物だ。
最近は、瓶入りの牛乳を飲む人も少なくなっているが、あの昔ながらの紙の蓋がその一つ。
もう一つが、日本酒の金属製の蓋の部分。
下にコルクの栓が付いているんだが、それは必ず切り取るのが常識だ。
これを沢山持ってなきゃ話題にも入れないくらいのブームだったから不思議だ。
どちらもメンコに少し近いような遊び方をするんだが、一応勝負ではあるので勝てば相手のをぶん取れる仕組みだ。
肝心なのは、ここからで、ああゆうのってメーカーや種類が違えば当然蓋のデザインも違うだろ?
そうすると、マイナーなのもあるんだよ。
マイナーにも色々あるんだけど、中には或る地域でしか販売されてないなんてのもあるからね。
こういうのが、物凄く価値があってね。
そんなのを持ってると10枚とか20枚賭けるから勝負しようなんて事にもなるんだ。
家が金持ちの子なんて、1000円とか2000円で売ってくれなんて言ってくるし。
俺は、1億4400万円でも売らなかったと思うけど。
あれから数十年経ったわけだけど、こういう収集趣味、コレクター的な嗜好は、未だに俺の中で息衝いているようだ。
プロレスラーのフィギュアなら数千体、Gショックなら130個。
殆どが、寝ずにオークションで頑張って落札したものだ。
お陰で如何に安く落札するかというテクニックは、かなりのもんだと思うよ。
少年時代から何も変わってないなぁ、なんて思う事もあるけど、おそらく死ぬまで変わらないような気がするなぁ、こういう所は。
変える気も更々無いけどね。
何だろうね?こういうのって。
物欲趣味っていうのとは、ちょっと違うような気がするし。
拘りを大事にするって言ったら、ちょっとかっこ付け過ぎかな?
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