佐川急便の係長が自殺したのはパワハラが原因というニュースが有ったが皆も聞いた事は有ってもあまり正確には理解していないんじゃないかと思うこのパワハラについて少し話してみよう。
パワハラというのはパワーハラスメントの略だがこれを外人にそのまま言ってもおそらく意味は通じないと思う。
所謂和製英語って奴だからだ。
暴力的虐めなんていうふうに解釈されかねないと思う。
因みにセクハラと言われるセクシャルハラスメントも実はアメリカ人の作った造語ではある。
さて、そのパワハラだが大方は立場が上の者が下の者への嫌がらせをする事と解釈すれば良いのだがこれが学校なんかで教師がその立場を利用して生徒に対して行うものはアカデミックハラスメントと言って言い方も違ってくる。
もっと分かり難いのは同性同士ではなく男女間でこれが行われた場合だ。
そういう時は男女差別的なものや諸に性的なものを含む事が多いのでパワハラでは有るがセクハラだという事が多分に有る。
まあ、どっちにしてもハラスメントって事には違いはない。
だが、日本人ってのはなんでこうやって無理矢理にでも英語にしたがるんだ?
ややこしくなるだけじゃないか。
権力を持った奴の姑息な虐めとかそのまま言えばもっと全然解りやすいのに。
外国かぶれや外人コンプレックスの時代は未だに続いてるって事か?
そういうややこしい和製英語の中でライフラインというのが有る。
阪神淡路大震災の時にやたらに使われていたのを憶えている人も多いと思う。
本来は命綱って意味だが和製英語では電気、ガス、水道の公共設備に電話なんかの通信設備と道路や電車も含む移動設備の事になるらしい。
大災害で人がいっぱい死んでるっていう時にそんな誰もが使った事も聞いた事も無い様な言葉を使ってどうすんだよ。
年寄りなんか意味の解らなかった人も多いと思うぞ。
おじいちゃん、ライフラインっていうのはねってそんな時に説明しろっていうのか?
時代の流れによって言葉も変化していくのは別に否定もしないが強引に英語に作り変えて意味もろくに通じないとか混乱する様なものは止めといた方が良いと思うのは俺だけか?
ああ、それからこの不況の中で今さかんにリストラって言葉を聞くがあれは会社をクビになる事って解釈してる人が多いと思うがそれも微妙に違うからな。
リストラっていうのはリストラクチャリングの略で再構築って意味だ。
これを企業に当て嵌めた時に再構築の段階で人員削減となる場合もあるからその部分だけ採っていつの間にかリストラ=解雇になっちまったんだ。
これなんかは強引を通り越して意味逸脱だ。
英語を短くして和製英語にした所迄は良いが意味が別の所へ行っちまったんじゃあ無茶苦茶だ。
日本語は表現力の豊かさでは世界で一番優れていると思う。
微妙な感情やわびさびなんかのデリケートな部分を美しい言葉で表す事が出来るのも日本語ならではの貴重な財産の筈だ。
日本人ならもうちょっと自国語に誇りを持つべきなんじゃないか?
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