年末ともなると、その年の色々なランキングが発表されるのが恒例だ。
そんな中に今年生まれた赤ん坊の名前というのがある。
これが結構、時代を反映していて面白いんだ。
そんな統計が100年位前のものから残っているので遡って見てみる事にしよう。
100年前と言えば明治から大正に変わったあたりだね。
大正元年の男の子の名前第一位は、正一だ。翌年のトップが正二という所が面白い。
しかし、そのまた次の年がまさかの正三というのはどういうわけだ?
洒落の積りか何か知らないが実際にそうなっているから笑える。
大正一年だから真ん中の二文字を採って正一、二年で正二、大正三年は勿論正三って、そんな理由で名前を付けちゃう所が優雅というか能天気な時代だった事を象徴している。
大正6年には、三郎が初の一位なんだが一郎、二郎を押し退けて三郎っていうのは不思議だ。
大正時代をズラッと見ると元年の時点で三郎は8位、一郎が10位なんだ。
一郎の最高順位は4位迄しかない。
二郎なんか大正だった15年間でベストテンに一度も入っていないのは何故なんだろうか?
長男が一郎でも二男は全然違う名前で三男が生れたらまた郎を付けるっていうのが大正時代のセンスなのかもしれない。
だけど、この三郎がトップっていうのは凄いよな。
だって、子供が少なくとも3人以上いたのが普通って事だろ?
まさか長男に三郎とは付けないもんな。
そして、そんな大正時代に断トツで人気があったのが清だ。
9回もトップ取ってるからね。
よっぽど有名な清って人が居たのかな?
政治家とか役者とかでさ。
大正の時もそういう傾向が強かったんだが、昭和になると一文字の名前が圧倒的に多くなるんだ。
昭和8年からの10年間は1位から10位迄全てが一文字だ。
清が相変わらず強いけど勇というのも人気だ。
そして、昭和17年からの4年間は勝が連続して首位なんだがこれなんかは明らかに時代を反映していると思うよ。
戦争が始まったのが昭和16年の12月で終戦が20年だからね。
その間には勝利なんて名前も連続ランクインしているしね。
そして、流れが大きく変わりだすのが昭和30年代後半からだ。
30年代から高度成長期に入った日本がやっと少し余裕が見え出した頃だね。
そこら辺から強くというよりも知的な人間に育って欲しいという親の願いが垣間見えるんだ。
浩之、秀樹、直樹、和彦とかって何となく知的だろ?
聡、勉なんて直接的なのも人気だ。
そして、昭和19年を最後に三郎はもう二度と姿を現さない。
数字を使ったものでは浩二の二が最高だ。
そんな中、32年からの22年間で18回もトップを取った名前がある。
それが誠だ。
40年代後半に愛と誠という大ヒットした漫画があったけどブームは精々4~5年だったから他にも原因があった筈だ。
これはあくまで俺の予想だが、もしかして平均的で無難だったからというのがその理由なんじゃないかな?
地味は善で派手は悪のイメージの時代だからね。
そして、その後を次いで8年連続王者に君臨したのは大輔だ。
これはもう、高校野球の時から大人気だった荒木大輔の影響なのは間違い無い。
そんなこんなで今年の勝利の栄冠は............大翔の手に!
って、何て読むんだこれ?
ダイショウだと思ったらハルトだってさ。
近い内に女の子編もやってみようかな。
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