アメリカの或るスーパーマーケットで黒人は店から出て行けという店内放送が流された事を知っているだろうか?
これを流した張本人が誰なのかは未だ分かっていないんだが再びアメリカ国内での人種差別の問題がクローズアップされる切欠になったようだ。
一般の日本人の認識ではアメリカの人種差別が酷かったのは昔の話で今はそれ程でもないと思われているかもしれないが実際は全然違う。
今回の出来事なんかは極普通に起こりうる事でこれが現代アメリカの真の姿と言ってもいいと思う。
差別の実態を例に挙げれば切りが無い。
だいたいが住んでいる地域からしてはっきり分かれているし出入りする店も特に飲食店だと区別されている場合が少なくないように思う。
黒人に対する程酷くはないがアジア系、特に中国人に対してもはっきりと蔑んでいると言えると思う。
どんな人種も受け入れる開放された自由の国というのがアメリカのポリシーの筈なのにアメリカ人自体は全然開放されていないって事だ。
オバマさんが大統領になってそういう部分も変わるかもって少し期待していたんだがなかなかどうして根は深いようだ。
宇宙単位で見れば同じ星に住む同じ生き物なのに悲しい事だ。
だけどこんな差別、偏見は日本にもある事は自覚しておかなくてはいけないよな。
若い人の中では随分少なくなったとは思うがちょっと歳のいった人だと特に中国人と朝鮮人に対しては蔑視する傾向が強いだろう?
これは過去の歴史が影響しているわけだけどその事に関する俺の考えはこの日記の中でさんざん述べたから今日は別の尺度から言わせてもらう。
差別する側、される側が居るって事はその両者の間に気持ちの上での上下関係が成立するという事になる。
そりゃあそうだろう?
見下したり見下されたりって事なんだから。
立場としての上下があるのは分かるよ。
例えば一番理解しやすい職場関係なんかだったらこれがなければ成立しずらいもんな。
だからって上司が部下を軽蔑したり馬鹿にして良いかってなるとこれは話が違うだろう?
気持ちの上で人間としての上下を付けるって事は物凄く愚かな行為だと思うんだ。
だって上下って言ったって人それぞれそんな大した差なんかないじゃないか。
こういう発想っていうのは例外無く差別する側の方に問題がある筈だ。
上下を付けようとする物差し自体が偽物だし陳腐な代物だと思うんだ。
そして化けの皮を剥がせばそこには異物に対する恐怖心が存在しているとも言える筈だ。
小心で保守的な心が差別を生むと言い切ってしまってもいいだろう。
こういう発想は人としての未熟さから生れるものだと思う。
他人、他国人、他人種すら認める事の出来ない人類に進化は有り得ない。
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