定額給付金ってのが支給され始めた。
君等も12000円づつ貰える訳だけど勿論受け取るよな。
俺も貰えるってんなら受け取るがちょっと複雑な心境だ。
何故ってこれは買収と変わらないからだ。
選挙が多分5月位だろうからその直前に現生掴ませて御機嫌取っといて票を入れろって事だ。
こいつと民主党の小沢代表にぶちこんだ爆弾の二つで攻守逆転を狙ってるのは見え見えもいい所だ。
あまりにもやり方が露骨過ぎて呆れるっていうよりも馬鹿にされてる感じがして気分が宜しくない。
これで自民党が選挙に勝ったら結局この国は金が全てだって事が証明されちまうみたいで悲しい気分さえある。
しかし、金の力ってのは恐ろしいものがあるのは否定出来ない。
俺も過去にとんでもない位の借金地獄に陥った事が2回あるんで金の怖さは身に染みて分かっている積もりなんだ。
1回目は前の商売の飲食店をやっていた時でこれは自業自得ってやつで責任は全て俺にある。
21歳で出した店が大当たりして若造のくせに調子に乗り過ぎたんだ。
周りの人間に対しての配慮に欠けていたんだ。
そしてその付けが一気に来て1年間ほぼ毎日が借金の催促だ。
もうちょっと長引けば頭がおかしくなっていたかもしれない位の地獄の責め苦だよ。
結果的に貴重な体験の中で勉強した部分も多かったから今思えば良かったのかもしれないが当時は本当に金って恐ろしいと思ったな。
そして2回目はヘブンスドアをオープンした直後だ。
この事はあまり話すべきじゃあないかもしれないが、まあ、身内に騙されたって事だ。
俺が甘かったって言えばそれまでだが半年分の売り上げを全部持っていかれちまった。
ほぼ100%借金で始めた店だからこれは辛かった。
支払いを溜め込んだ業者は皆、裁判だって騒ぎ立てるし大家さんは早く出て行けっていうしさ。
そりゃあ当然だよな。
一番辛かったのは開店当初のスタッフで俺を信じてどんな状況になっても付いていこうって人が居なかった事だ、たった一人を残して。
この一人が居なければ俺も踏ん張りきれたか分からなかったと思う。
彼はオギチャンって人で今は実家に帰っているそうだが10年間頑張ってくれた大恩人だ。
よく喧嘩もしたが彼に対しての感謝の気持ちは死ぬ迄忘れないだろう。
勿論、今のスタッフにも感謝してるよ。
なんだかんだぶーぶー文句言いながらでも皆、長い事頑張ってくれているからな。
有り難い事だ。
だから世の中結局金だよなんて俺は決して言わない。
言える筈がないんだ。
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