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青春の巨匠

千葉県知事に森田健作が当選した。
森田健作って言っても皆の歳だとピンと来ないと思うが中年以上の人からすると結構大スターだったりするんだぞ。
今で言えばキムタクとまでは言わないが稲垣吾郎位の国民的認知度は有ったと思うよ。
人気を不動のものにしたのは俺は男だっていう作品で高校の剣道部を舞台にした熱血青春ドラマだった。
これをきっかけに青春映画にも多数出演して青春の巨匠なんて訳の分からん愛称が付けられていたものだ。
当時、熱い奴と言えば先ず、森田健作と誰もが口を揃えて言っていた筈だ。
俺は男だが大ヒットしたのは今から40年近く前の事で俺が小学校低学年のあたりだった様な気がする。
その頃の日本の男で一番もてたのはこんな熱血タイプだったと思う。
女にもてるタイプも随分変わったもんだ。
今だったら彼の様な男は完璧に論外だろう。
っていうか最近の若い男でああいうタイプはもう殆ど見かけなくなったように思う。
当選した事でこれから彼をテレビで見る機会も増えてくるだろうからよく観察してみてくれ。
とにかく常に気合が入っているんだ。
これは良く言えばだが。
悪く言えばこれでもかという位に暑苦しい。
だが昔はこれが理想の男のあり方として大絶賛されていたんだ。
子供だった俺もそんな彼にかっこいいなあなんて憧れを持っていた様な記憶がある。
そんな中で育ってきたから尚更最近の若い連中には情けないものを感じてしまうのかもしれないな。
仕事柄、俺の周りは大半が若い子なんだが全く持って元気が無い。
病気なんじゃないのって心配になる位勢いが無い。
それでこっちがそんなんじゃまずいだろうとはっぱを掛けてもまともに反応も返って来やしないし。
もう完全にのれんに腕押し状態だもんな。
価値観の相違ですなんて言葉は俺には通用しないんだよ。
通用させようってんならしっかりこっちが納得出来る様に説明してみてくれ。
出来るもんならいつでも受けて立つぞ。
それから言っとくが君等のそのスタイルは国際的には間違いなく駄目な奴のレッテルを貼られるって事は知っといた方がいいぞ。
こんなちっぽけな国の中だけで何かに守られてちまちま生きていくだけで満足なら別にどうでもいいけどさ。
どうでもいいなんて言われたくなかったら少しは熱い目を見せてくれ。
俺の言うどうでもいいってのは居ても居なくてもどうでもいい、生きていても死んでいてもどうでもいいって事なんだぞ。
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