生後三ヶ月の男の子に何発も頭突きをかまして頭蓋骨骨折の挙句、死亡させた男が逮捕された。
火傷を負わせたり放り投げたり食事を与えなかったりって毎日のように幼児虐待のニュースが耳に入るが頭突きで死なせるなんてのは初めて聞いたよ。
しかし、今回の事件もそうだが幼児虐待の理由って殆どって言っていい程いらいらから来るもんだろう?
この犯人も金銭的に行き詰まってのいらいらが原因らしいし。
自分勝手なのは当たり前だけどそのいらいらをぶつける対象が何も抵抗出来ない幼児って所があまりにも大人気ないし卑怯だよな。
だけど、金っていうのは本当に恐ろしい物で思わぬ行動に誘われてしまう事も確かにあるんだ。
俺も過去に数千万から億近い借金をして二進も三進もいかなくなった時が2回あるんだ。
あの時はやっぱり半端じゃなかったよ。
とにかく先の事なんて何も見えなくなるし不安に押し潰されるみたいな感じなんだ。
いらいらなんてレベルは通り越して半ば開き直っていたもんな。
でも、その開き直りが出来たから他人に当たったりなんてしなかったのかもって今になれば思えるんだ。
開き直りって一種のガス抜きだからな。
考えたって仕様が無いじゃんって追い詰められた自分の中から抜け出して客観視するって意味だもんな。
この日記を始めた頃にも一回話した事があるんだがマイライフ・アズ・ア・ドッグっていう古い映画があるんだ。
主人公は不遇な環境で育つ一人の男の子なんだがこの子はどんな不幸な扱いを受けても決して落ち込んだりせずに笑顔を見せるんだ。
それは生体実験の為に宇宙に飛ばされた一匹のライカ犬の存在を知っているからなんだ。
あのライカ犬に比べれば僕は幸せだって思うんだよ、この子は。
泣かせるだろう?
でも、別の捉え方をすればこの子は未だ小さな内から開き直りを実践していたって事になるんだよ。
俺があの映画を観たのは丁度最初の借金地獄のど真ん中の時期だったんだ。
そう思うともしあの時、あのタイミングであの映画を観ていなかったら俺は頭がおかしくなっていたか、はたまた事件でも起こしていたかもしれないんだ。
世の中って自分の思うようになんて事は運ばないように出来ているんだ。
そんな時って誰でもいらいらするもんだよ。
いらいらしてもうどうしようもなくなったら誰かに八つ当たりする前にこの映画を観て欲しいな。
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