あと4日かあ〜、毎日忙し過ぎて頭が爆発寸前だ。別にもうちょっとゆっくり生きようと思えば出来る事なのに常にばたばたする方に自分を持ってっちまうのは性分だから仕様が無いな。生き急いでるとかそういうのじゃ無いんだが瞬間、瞬間を100%で生きる事を心掛けていると結果的にこういう事になるんだろう。男は仕事も遊びも100%でなきゃあ駄目だ。男とは如何に生きるべきかを問う、怒濤の不連続シリーズ男道試練の十番勝負が今日も始まる。毎回、弁解しているみたいで嫌なんだが俺は男道を極める為に風俗とカテゴライズされる業種は一通り体験済みだ。あくまで目的は如何に男を磨くか、その一点だという事を理解してくれ。30年程前に世の中に現れた最も中途半端な風俗、ヘルスについて今日は語ろう。「いらっしゃいませ〜」電話で場所を確認し大久保のなにやら怪しいビルに入ると此処は居酒屋かいと思わせる様な明るい声でフロントマンが出迎えてくれた。「ご指名はございますか?コースはどちらになさいますか?」等と捲し立てられるが取り敢えず生中等とは言わずメニューをじっくり拝見する。なぬ!3Pコースが有るではないか。男なら誰でも一度は体験してみたい憧れの3Pだ。しかも初回特典で料金も激安だ。時間が多少短いのが玉に瑕だが俺に迷いは無い。有る筈が無い。プレイルームは3〜4畳位の小振りな広さなんだがそこに無理矢理の様に簡易シャワーがでんと納まっている。数分後、ヘルス嬢が現れたのだが、え?と思う様な極々普通の女の子だ。ソープなんかとは全然違って素人丸出しやんけ。シャワーを浴びて如何にも慣れていないぎくしゃくしたプレイが始まるのだがものの数分すると部屋をノックする音が。うほ、もう一人やって来たぜ。女同士ってのは忽ちライバル心がメラメラ燃え盛る様だ。最初のど素人の子も別人の様に本気になってきた。上と下での波状攻撃から同時一点集中型攻撃迄、怒濤の攻めが襲って来る。こいつはかなりの強敵だ。ヘルスなんてどうせ大した事ないだろうと侮っていた俺が甘かった。だが後々考えてみると、ん?と思ってしまったんだ。こりゃあ違うな。3Pって事で興奮し過ぎて大事な事を見誤るところだったぜ。それじゃあ普通のプレイはどんなもんかと他店にも1〜2度行った事は有るが正に中途半端としか言いようの無いつまらんものだった。ソープ嬢やストリッパーの様にぎりぎりの所で一生懸命生きている感等まるで無い。皆、単なる腰掛けのアルバイトなんだろうと思ってしまった。俺がヘルスに行ったのはたったそれだけだ。もう二度と行く事は無いだろう。あそこには俺の触れたかった生き様は存在しない。若い子には風俗の中で一番人気が有る様だがあそこに行っても得るものは何もないだろう。ヘルスなんかに行ったって男を磨く事は出来ないぞ。働いている子達にもそんなバイトは速く辞めろと言いたい。金に見合った仕事もせずに高額の報酬を得ても心が貧しくなるだけだぞ。堕落した人生を送りたいんだったらどうでも良いが気が付いた時には失ったものが多過ぎたって事になるぞ。だが、お前等未経験者だったら1回だけ行っとけ。俺がなんでそんな事を言うのか身を以て知る必要が有るからな。行ってもいないで解った様な事を言うださい奴には成るなよな。一概に風俗って言ったって色んなとこが有るんだ。存在価値も無い様な所も有れば人生の中の非常に大切な部分を教えてくれる所も有るんだ。それを自分の足で探して自分の金を使って体験するんだ。もし俺がヘルスしか経験してなければ風俗なんてろくなもんじゃねえって思って終わりだ。男にとって大切なものを得られる場所を素通りしてしまう事になるんだ。逆を言えば他を知っているからこそヘルスの意味の無さを語れるんだ。どうだ、単純な世界じゃ無いのが少しは解ったか?解ったら正月のお前の予定は決まったな。取り敢えず風俗に行ってみろ。行く前に深く考えるな。行った後でゆっくり考えろ。行動有るのみだぞ!男を極める道は果てしなく遠く険しい。ああ、男道試練の十番勝負は未だ未だ続くのだった。
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